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膵外分泌不全用キャットフード

膵外分泌不全(EPI)は、膵臓の外分泌機能が低下した状態のことです。
膵臓の膵腺房組織の萎縮または破壊によって引き起こされます。一般的には、大部分の膵腺房組織が失われるまで症状は現れません。
このEPIは最も一般的な消化不良の原因の一つといわれています。
猫のEPIは、犬ほど一般的ではありませんが、慢性膵炎等が原因となって発症するといわれています。

1.主な症状

・消化不良による小腸性の下痢
・脂肪便
・体重減少
・食欲亢進


2.診断

臨床上認められる症状だけでは、他の消化器疾患との鑑別は困難です。EPIの診断方法として、ズダンIIIやルゴール液を用いて、糞便中の脂肪滴やでんぷん粒を染色する方法がありますが、確定診断ではありません。
確定診断に最も有用性が高いとされているのは、トリプシン様免疫活性(TLI)という膵外分泌が正常に行われていないことを確認する検査です。
この検査はルーチンで行なうものではありません。様々な臨床症状、糞便検査から類推して、最後の決め手としてTLIの検査を行います。


3.治療並びに栄養管理

(1)消化酵素製剤の投与
消化酵素の不足が、下痢の直接的な原因のため、食事と一緒に消化酵素製剤を口から補給することが必要です。その代表格がパンクレアチン製剤です。
胃の中の胃酸で消化酵素が不活性化されることがあるので、同時に胃酸分泌抑制剤を併用することも必要な場合があります。この治療は、生涯継続していかなければなりません。

(2)食事の消化率 
EPI治療で最も大事なことは、消化率を高めた適切な栄養管理です。食物は消化・吸収のよいものを与え、タンパク質の原料には、卵、カッテージチーズ、肉等を用いるとよい効果があるといわれています。
EPI犬に対する食事の推奨水準の報告があります。これは猫でも参考となるものです。
・消化率:タンパク質(87%以上)、脂肪と可溶性炭水化物(90%以上)
・フード中の脂肪量 :15~22%に維持
・フード中の食物繊維:ごく少量の方がよい(乾物量で2%未満)

(3)ビタミン
この病気では、脂肪を分解する酵素である膵リパーゼの欠乏に伴い、脂溶性ビタミンA、D、E、Kの可溶化及び吸収の低下が認められます。
低脂肪の総合栄養食と膵消化酵素剤の投与で、これらのビタミンを補給することができます。
血清中のコバラミンも低下することがあります。シアノコバラミン製剤を皮下投与することで補給します。コバラミンは過剰投与しても副作用を心配する必要がないため、血中のコバラミンの測定結果を待たずに早めに投与を開始しても問題はないといわれています。

(4)給与方法
療法食を少量頻回(少なくとも2~3回以上)に分けて与えることで、過剰摂取や下痢を抑制することができます。膵消化酵素剤は食事の給与直前に直接、添加した方がよいです。

日本では、「療法食ガイドライン(栄養特性に関する基準が定められた療法食リスト)」の消化器疾患の消化不良の項に、『高消化性の原材料を使用、脂肪を制限』と規定されており、それを守った療法食が市場に流通しています。
また、日本獣医師会「療法食の適正使用のための食事療法ガイダンス」の中の消化器疾患の項でも、『症状や原因にあわせて、消化不良には高消化性の原材料を使用した療法食を、選択し利用します』と述べられています。